きっかけがないとはじまらないラボや研究オフィスの片付け。

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ラボのモノラボ整理ラボのメンテナンス

ラボを片付けたいけどどうしたらいいかわからない

片付けに踏み出せなかった理由たち


後から振り返ると、“片付けに踏み出せなかった理由”はいくつもありました。

  1. 新参者がものを捨てたら警戒されそう(嫌われたくない)
  2. 捨てた後にトラブルになったら困る(責任がとれない)
  3. 一人で片付けたら時間がかかりそう(めんどう)
  4. 重くて動かせないものがある(ピペットより重いものは無理)
  5. 不用品と必要物の区別がつかない(実験計画を立てる立場ではない)
  6. 用途がわからない(専門知識不足)
  7. ラボ全体の意見をまとめる自信がない(強く言われるとめげる)
  8. 具体的に何から始めればいいかわからない(知識・アイデア不足)

こう並べると、前に進めなくなるのも当然です。
でも、片付かない悩みは、「片付けに向かう行動」を起こさない限り、決して解消されません。
とはいえ、最初の一歩は、収納の中で並べ替えパズルをして、見た目を整えることではありません。

自分だけの居室なら並べ替えも気分転換になりますが、共同スペースでそれをやってしまうと逆効果。
せっかくの努力が、感謝どころか「迷惑」と受け取られてしまうことさえあります。

大事なのは“まず目的”を押さえること


だからこそ、まず意識したいのが “片付けの目的” です。
目的がぶれなければ、的外れな行動をとらずにすみます。

片付けの目的はひとつ。
研究成果を出しやすい環境に整えること。
安全に実験でき、必要な道具や試薬や資料がすぐに見つかり、誰が見ても状態がわかる。

そんなラボには、所有者不明のサンプルチューブや、正体不明の沈殿物があるガラス瓶や、廃棄された機器の取説書なんてものは置かれていません。カビの生えた液体窒素タンクが放置されることもありません。