ラボブログ

”良い実験ノート” の必要最低条件とは

実験条件が辿れない実験ノートは、ラボの財産ではなくただの紙ゴミになってしまいます。

実験ノートをちゃんと書くことは、ラボにいる人にとって本当に大事な・必須のスキルだと思うのですが、 実験ノートの書き方について、(意外なことに)研究室によっては全く教育をしていません。

ぽん、と立派な表紙の高価なノートだけ渡して、書き方を教えていないのはラボの資源を無駄にしているのと同じ。とても勿体無い話です。

大学生の時に所属していたラボでの教育がきちんとしていると、会社に入ってからそのままちゃんと書く習慣が身についている人が多かったです。”一流” と呼ばれる大学ラボ出身の人ほどそういう傾向がありました。毎日、指導者のチェックを受けてサインをもらっていた、という人もいました。

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新人さんが最速で研究戦力になってくれるラボ

何年か同じところで過ごすと、そこの場所に慣れてしまって、ラボの使いにくさに気づけなくなってしまいます。(私もそうなっているかも・・・)。

使いにくさの大きな原因の一つはラベリングの不十分さ。

ラベリングの重要性は、新人さんの気持ちになってみるとよく分かります。

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大学のラボでやる整理はボランティア活動?

「大学はボランティア集団だから仕組みを大きく変えるのが難しい」
と、ある先生が言いました。

大学のラボで整理の仕組みを作ろうとしても、協力を得るのが難しい原因を言い当てています。

でも、それでいいのでしょうか?

1. 大学と企業は安全管理への意識が違う

大学では安全管理や環境への配慮は、そういうことを仕事にしている学内部署任せで、ラボ内部で教育や仕組みづくりをしていこうとする雰囲気がないなあ、と思うことがあります。

そう思うのは、私がコンプライアンス遵守を重視する会社(製薬企業の研究所)で働いてから大学のラボに来たので、比較してしまうからだと思います。

会社では各部署に安全担当者がいて、その人が代表者会議に毎月出席。毎月、担当者からの報告を聞く安全職場会議を上司含めた全員でやって、安全衛生に関する話題で話し合い。

試薬管理システムもあり、試薬の種類や法規制の有無を調べて登録をしてから発注するシステム。全ての試薬にはバーコードが貼られ、毎年、全員が棚卸しをして行方不明試薬がないかどうかチェック。

それ以外にも、試薬の分類について、安全管理担当部署から毎月テストが出題され、義務としてそれを提出することになっていました。

そういうことをしている時間も給料は払われていたわけです。おかげで安全管理・試薬管理の意識が浸透しました。

最初は面倒だと思ったけれど、研究所内で他の人たちが持っている試薬も全部検索できるので、他部署にもらいに行ったり借りて来たり、逆に貸したりして。試薬代節約と他部署とのコミュニケーションに役立っていました。

2. なぜ会社は安全管理教育やシステム構築にお金をかけるのか

考えてみたら、会社は随分お金をかけて社員の教育とシステム作りをしている。それはなぜか。

もし、会社で規制化合物の紛失や盗難が起きたら?
もし、会社から流された廃液が環境を汚染していたら?
そして、事件が外からの情報や内部からの告発で明るみに出たら?

株価暴落。最悪の場合、会社は潰れるかも。そうしたら社員やその家族はどうなるか。
つまり、会社で行われる安全管理教育は危機管理のためなのです。

3. 大学は潰れないからいいのか

大学は潰れることはないでしょうが受験生は減るかもしれません。

ラボは研究停止になる可能性があります。

ラボ整理のシステム作りは学生や大学院生の自主性に任せるのではなく、トップ(組織の長)、そして主要スタッフ主導でやるべきことではないでしょうか。何かあった時には大学や先生方の責任になるのですから。

もちろん、使いやすく整っているところもあり、そういうラボはトップ(研究指導者)が主導して、整理に時間を割くことを許しているから下が動くし、動きやすいのだと思います。

 

先生も学生たちも職員も、第一優先は実験や研究。もちろんそうです。だから、一部の人に負担がかかってその人の研究活動が滞ることがないように仕組みづくりが必要なんじゃないでしょうか。

教授のデスクが散らかっているのはなぜか?(2)

前回の続きについて 教授のデスクが散らかっているのはなぜか?

少し詳しく解説をしていきます。

もし教授の仕事場が散らかっているとしたら、以下のような理由のどれか(または複数)が当てはまります。

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教授のデスクが散らかっているのはなぜか?

”教授の机は散らかっている”

これは世間一般の”教授”イメージなんでしょうか。ある本を読んで思いました。皆さんどう思います?

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昔のラボと今のラボの違い

今回はちょっと昔を振り返って30年くらい前のラボと比べて現在との違いについて書いてみます。

昔のラボでは大抵のものは使い回しでした。

チューブやピペットはガラス製品を何度も洗って使っていました。(今もそうしているラボもあるかもしれませんが)培地の瓶も洗って、滅菌して。培地は粉を溶かし、フィルターで濾過滅菌。

でも今は濾過滅菌したものを瓶に入れるためのポンプ、めっきり見かけなくなりました。シリコンチューブをローターの周りにぐるっと巻くようなタイプ。

代わりに、フィルター付きのプラスチックカップとプラスチックボトルを使って、ただ吸引すればいいだけのものが使われています。

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どうしたらいい?隣の実験台が気になる

家でもラボでも、ヒトのものが散らかっていると気になります。

たいていの人は片付いた環境を心地よいと感じます。ゴミがたくさん溜まった足の踏み場もない部屋よりもホテルの部屋の方が快適と思うのではないでしょうか。

でも、この感じ方には個人差が大きいので、使っている本人にとっては気にならないし困っていない程度であっても、周りの人や家族にとっては不快に感じることがあるでしょう。

逆に、あまりにも美しさや整理整頓を求めすぎて周りをそれに無理に従わせようとすると軋轢が生じることがあります。

私のかつての同僚はいわゆる完璧主義者、と呼ばれるタイプの人でした。家族がご飯を食べている時に空いた皿からどんどん片付けていく、と言っていました。せかされているようで落ち着かないからやめて、と言われていたそうですが。常に片付いていないとイヤな人もいるということです。

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研究者オフィスにある思い出のもの

研究者に特有の思い出の品が色々あります。

しかしモノを取っておけばおくほど、自分の研究に割く時間が減ります。管理や探し物に時間を取られるからです。

どんなものがあるのか、またどうやってそれらを整理したらいいか3つの方法をご紹介します。

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研究者オフィスの15分整理

研究者オフィスで圧倒的に多い種類のものはやはり紙。

書類を整理する時、どういう順番でやればいいでしょうか。

色々な種類の紙が積み上がってどうしようもない状態(どこに何を置いたかわからない)の場合、以下のようにやってみてください。

これをやる前に本棚や収納用品を買いに走らないでください。

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