2022年 1月 オンラインコンサルティングのご案内


オフィスや自宅を快適な場所にしたいと思うけれどまとまった時間が取れなくて腰が上がらない・・・
どこから始めたらいいかわからないくらいモノが溜まってしまった・・・


ラボ整理研究室ではそんな方からお話を伺っています。

ご相談いただいた方からの感想では
「前向きな一歩を踏み出すことができました」
「格段に仕事がしやすくなった」
「澱が溜まっていたようだったのがなくなってスッキリした」
「教えてもらった紙の整理方法で、片付けが一気に進んだ」
という声をいただいています。

ご相談内容に応じた整理の方法や順番についてお話しいたします。

2022年1月中分の受付は12/26(日曜日)17:00で締め切ります。
この後は2022年2月にコンサルティングさせていただきます。

日時についてはご連絡いただいた方のご都合に合わせて個別に相談。

料金:初回1時間無料、継続は1時間3000円(研究関係者の方は1時間1500円)

文献紹介セミナー日程はこちらから

http://laboseiri.com/論文紹介セミナー日程お知らせ/


研究サポーター向けセミナー日程はこちらから

http://laboseiri.com/研究サポーター対象・整理収納オンラインセミナ/

研究現場のファイリングセミナー日程はこちらから

研究現場のファイリングセミナー日程お知らせ

証拠としての実験ノート・誰がいつまで保管する?

実験ノートを保管していなかったがゆえに捏造疑惑を晴らせず退職金ももらえない・・・そんな悲劇、我が身に起きないようにしたいですね。

某有名大学に所属していた元教授が在任中に書いた論文。このうちの数本は故意に捏造されたものだと判断した、と報道がありました。以下、新聞記事から一部引用します。

『調査で、M元教授から実験ノートなどの証拠は提出されなかった。実験の参加者リストとされる名簿をたどっても実際に参加した人は見つからなかった。(中略)研究室の資料や経費関係の書類などを検証した結果、4本の論文で記載された実験は行われておらず、故意の捏造と判断した。』(2021年10月15日 朝日新聞33面より引用)

定年退職前から疑惑が持ち上がっていたらしく、退職金の支払いが止まっているということも書いてありました。

真偽はともかくとして、実際に実験を行ったかどうかの証拠として求められるのは、この記事に書かれている通り第一に実験ノートです。実験ノートがなかったら信じてもらえなくて当然のように思えます。しかし、定年退職するときにラボにおいてきたものが捨てられてしまった、ということも可能性としては考えられます。もし捨てられてしまった(あるいは退職時の後片付けで間違って捨てた)ということだったら、まさに悲劇です。

実験ノートの保管体制は信頼できる?

最近は、研究に関する資料・データ・実験ノートは組織に帰属する、という考え方が主流だと思いますが、組織で保管ルールが定まっていないとか、信頼できる保管の仕組みがない場合、所属を変わるときや退職するときに安心して置いていけないこともあります。特に大学は、ラボでもうすぐ教授が定年になるとわかっている場合、研究室自体がなくなったり、研究が途絶えてよそから来た教授が違うテーマで研究したり(しなかったり)する。ノートを置いていっても、置く場所がなくなったら捨てられそう。そう考えると、自分のノートやデータは誰に託したらいいのか、ということになってしまいます。(私自身は、大学のラボから国立の研究機関に転職する際、実験ノートを電子化してラボの共有パソコンに保存し、バックアップは上司に渡しました。幸い、実験を引き継ぐ大学院生が信頼できる人だったので電子ファイルのありかや、物品の保存場所をリストにして説明し、安心して離れることができました。)

組織から退職・異動・転職した後で捏造疑惑をかけられたとき、もし手元に実験ノートが残っていなかったらどうなるのか。

共同研究者や共著者がいるなら、証明の手立てはあるでしょう。また、研究材料を購入した時の記録は、販売している会社の方には残っているかもしれません。実際に実験をしたのならノートをなくしてしまっても何かしら証拠は残るはずです。特に臨床試験の場合、何も見つからないというのはあり得ません。ただ、そうした証拠はあまり強力とは言えないでしょう。

自分でできること・組織でできることは

今回の件から考えられる、不正の疑いをかけられないようにするために個人でできることは以下の3つです。

1. 自分で実験の記録をノートに書く(また同じ実験をして、結果の再現性を確認できるくらいに)。

2. 一人で実験しない(誰かに相談したり、共同研究者と一緒にやる。または実験補助してくれる人を雇い、記録の取り方を教える)

3. 組織のデータ・ノート管理体制が信頼できない場合はバックアップやコピーをとる


組織としてできることは以下の5つ。

1. 所属員に対し、実験ノートに関する教育をする(目的、何を書くべきか、実験データとノートの紐付け方法)

2. 実験ノート保管のルールを決める

3. 実験ノートの保管場所を確保する

4. 実験ノートを支給する(教育受講とセットで)

5. データ登録システムを作る

ーーーーーーーーーーーーー

今回報道されたケースは単著の論文であり、実験ノートの提出がなく、実験に必要な倫理委員会の承認を得ていなかったこと、また経費関係の書類などを検証した結果、捏造と判断した、と書かれています。故意の捏造ではなかったと信じたいところですが証拠がない。本人がわざわざ証拠を消すはずもないので、想像で書かれたとしか言えないようです。こうした事件が繰り返されると当事者個人の論文や著作物の信頼が失われるだけでは済まない。まともに実験している大多数の研究者までも疑われてしまいます。とても残念なことです。

自分の身を守り、また後に続く人のためにも、実験ノートを大事にしましょう。
組織で決まりがないときは、余計に自分で気をつける必要があります。経験が浅い・あるいはちゃんと指導されていない人もいます。指導的立場の方は、研究者として疑いから身を守る術を伝えてあげて欲しいと思います。


関連記事

研究費がどんどん無くなる原因の一つ / ラボ専門整理収納アドバイザーショウボのブログ

”良い実験ノート” の必要最低条件とは

実験ノートとラボ整理の深い関係

実験ノートをどう活用する?

ラボ恒例行事としての探し物

実験機器がたくさんあればあるほど大変な”例の”行事。
秋になるともう鏡やスマホを持ってありかを確認して回る姿が見受けられます。
リストにはあるのになぜが現物が見つからず幽霊化していることも。

”共有地の悲劇”がないラボにするには

Christian B.によるPixabayからの画像 


青々と草が生い茂る共有の牧草地で複数の人が牛を飼うとき、各個人が牛を増やして利益を追い求めると社会の秩序が壊れてしまう。

アメリカの生物学者、ギャレット・ハーディンはこのことを「共有地の悲劇」と呼んで紹介しているそうです。(Science 162. p1243-1248, 1968)

ロルフ・ドベリ著 ”Think right” (2020年、136ページ)の中で著者のドベリ氏は、

共有地を問題なく使うためには解決策は2つしかない

と結論づけています。その解決策をラボに当てはめるとどうなるでしょうか?

・・・・・・・

今回の記事では、ラボでの共用の場所をめぐるトラブルと、ストレスの少ないラボの共通点、また、リーダーにおすすめしたいことを書いています。

目次

1. ラボで見られる共有地の悲劇
2. 解決策を待ち受けるさらなる問題
3. 共有地ストレスの少ないラボの共通点
4. どうしたらいいのか

言っても聞いてくれないとき


研究所の職場で ”片付けない人” に上司が注意したとします。

注意して改善すればいいのですが、言っても聞いてくれない、という場合も結構あります。

言われた人にとって、上司のいうことは従うべきルールと捉えられていないのでしょう。もしかすると、「この方が便利なのになぜ反対するのか」くらいに思っているかもしれません。


誰かが個人的に言っても受け入れられない。

そこで全体に注意喚起したり厳しくチェックしたりすると、
「自分はちゃんとしてるのにどうして言われなきゃいけないの」と不満に思う。
「〇〇さんのせいで自分たちまで怒られた」と職場の雰囲気が悪くなってくる・・・。

これはどうしたらいいでしょうか。

ラボ整理を進める4つの方法

ラボにあるものを整理する場合、いくつかのやり方があります。
それぞれの特徴やどんなモノをその方法で整理するのがいいのか、について書きます。

1. 全出し
2. 間引き
3. 期限付き
4. 全捨て

こういうラボで働きたいですか

ごっそりモノが溜まっている実験室。
天井まで棚があって変色したダンボール箱が詰まっている。
実験台の下にも雑多なものが突っ込まれたカゴが置かれている。
長いこと誰も使っていなさそうなモノが色々ある。
フリーザーが霜だらけ。
中身が何なのか、名前が書いてないチューブがしまってある。
上司や先輩が私物を共用棚に入れている。

使用頻度が低いのにストックが過剰でプラスチック製品は劣化。
培地は期限切れ。
試薬は使い物になるのかどうかわからない。

中が詰まりすぎていて引き出しが開かない。
開封してある同じ種類の瓶が複数あって、どっちから使ったらいいのかわからない。

使っていないものがスペースを塞いでいる。

何に使うのかわからないものもあり、一人では判断できない。
自分の実験をしなきゃいけないし、忙しいし。

上司は片付けに時間を割くことを理解してくれない。
(聞いて見たことはないが)
他の人の協力を頼むにも、上司の了解がいるが・・・
(そもそも上司がやるべきことで自分が言い出すことじゃない)

周りの人たちは気にならないのか、何も言わない。

どうにかしたいと思っているうちに時間が経つ。
気になるが手を出すと際限なく自分の時間が取られそう。
諦めの気持ちが勝つ。
後回しにするうち不便に慣れる。
自分があまり使わないものはどうでも良くなる。
自分が使うものだけは身の回りに集めて固めておくようになる。
気にしても仕方がないと思うようになる。


そして新しい人が入ってくる。


こういうラボで、働きたいですか?

デスクの片付け3つのステップ

たくさんのものがデスクの上に乗っていてどこから手をつけていいのかわからない、
こんな状態の時に次の3つのステップを。

  1. 戻す場所が決まっているものを戻す
  2. 紙類とそれ以外を区別する
  3. 文房具を全出しする

ラボが生まれ変わる最大のチャンス・大掃除の前にやるべき3つのこと

あなたのラボで ”年末大掃除” は?

年末大掃除は、ラボの人たちの気持ちがリセットに向かう絶好の機会。

毎年決まったこと(前例のあること)だけやって済ませるのは勿体無い。

このチャンスを生かし、ラボをさらに使いやすく生まれ変わらせましょう。

“ラボが生まれ変わる最大のチャンス・大掃除の前にやるべき3つのこと” の続きを読む