ラボで整理が進まない原因は家の場合と似ているが対処法は異なる

誰も使っていないのに捨てられない。

家でもラボでも、モノが捨てられない原因は一部似ているところもあります。でも、全く同じというわけではありません。まあ、生活する場所と職場では使うものが違うので当たり前といえばそうなのですが。

整理が進まない原因が共通と思われるモノを、家にあるもの → ラボにあるもの  という順に並べてみました。

1.  家計簿、日記帳、レシピのような記録 → 古い実験ノート(ラボに残すルールがない場合)

2.  調味料や高級食材 → 試薬やキット、抗体

3.  銀行や住宅展示場見学でもらった景品 → 学会のランチョンセミナーや企業の宣伝ブースでもらったペンやレポート用紙、新製品キャンペーンの試供品

4.  独立して家を出て行った子供が残して行ったモノ → 卒業や転籍した人が残して行ったモノ

5.  プラスチックの重箱やお菓子の缶 → マイクロピペットを買うと付いてくるピペットホルダー

6.  昔やろうと思って買った語学や資格試験問題集 → 版が古くなった専門書や専門雑誌

7.   20年以上使っているがまだ使える家電製品 → 20年以上使っているがまだ使える実験機器

8.  スプリングが効かなくなった古いベッド → 大学の備品番号が付いている大型機器

これらのモノを捨てにくくしている原因を6つに分類しました。

その1 思い出のモノだから (1)
その2 高かったから (2, 6, 7)
その3 自分のものではないから (4)
その4 まだ使えるものだから(いつか使うかもしれないから)(1, 2, 3, 5, 6, 7)
その5  誰かが使うかもしれないから (2, 3, 5, 6)
その6 捨てる手続きが面倒だから(8)

原因が似ている場合でも、家の中を整理する方法論をそのままラボに使える訳ではありません。少なくとも、試薬や機器、実験用消耗品に関しては、触ってときめくものを残す、と言うやり方は使えません。

なぜかと言うと、ラボにおけるモノの要・不要判断は、研究テーマ(実験内容)次第で変化するからです。2年くらい誰も使っていなくても必要になることがあり、家のものと比べると判断保留期間を長く取らなければいけないのです。

したがって、試薬と機器、実験用消耗品に関しては、それぞれのラボなりの物量をコントロールする仕組みや、使えるモノを死蔵品にしない仕組みを工夫することが必要です。

また、ラボの整理をうまく進めるためには、研究者集団の思考特性を理解したやり方を考えなければいけない、ということを痛感しています。

今後そういった話も書いていけたらと思っています。