ラボが生まれ変わる最大のチャンス・大掃除の前にやるべき3つのこと

あなたのラボで ”年末大掃除” は?

年末大掃除は、ラボの人たちの気持ちがリセットに向かう絶好の機会。

毎年決まったこと(前例のあること)だけやって済ませるのは勿体無い。

このチャンスを生かし、ラボをさらに使いやすく生まれ変わらせましょう。

来年の研究成果のためにできること

ラボの年末 ”大掃除” でまず第一にやるべきことは掃除やフリーザーの霜取りじゃありません。モノの整理です。

来年、研究成果を上げるために何をする必要がありますか?

新しい機械を入れる
新しい道具・試薬を買う
新しい実験を始める

そうなると、新しいサンプルをしまう場所も必要になります。

実験のために必要な試薬を買っても保管場所がない。
実験ノートを保管する、というルールがあっても保管場所がない。
それなのに、誰も使っていない埃をかぶったモノが場所をとっている。

同じラボに何年もいると見慣れた風景になってしまうので気づけなくなっている・あるいは整理の必要性を理解していない場合が多い。
こういうラボは”やる気”も”チャンスを掴む力”も低下します。

共同研究先の研究者が実験しにやってくる
他の研究機関から技術習得にくる
新人さんが入ってくる
海外の研究者・留学生がくる
組織のプロモーションビデオを撮る
メディアの取材が入る

モノ詰まりラボでは急には対応できない。
モノの管理ができていないラボから出てくるデータは怪しく見えてしまう。

今の時点で確実にできてラボ活性化につながり研究成果に繋がるのは

不要なものを整理する。

これです。

1. まず自分のものを15分で

ラボ全体で大掛かりなことを始める前に、
まず15分と決めて自分の実験台・机の引き出しの中を整理してみてください。
そうしたら、もっと時間がかかりそうか、だいたいわかると思います。

整理とは”分ける”こと。分ける基準は人それぞれですが、基準の例を挙げて見ます。

・仕事に関係したものか?
・今年使ったか?
・必要か?
・もう一度入手可能か?
・他の場所で同じものが保管されていないか?
・なくなったらもう一度買いたくなるほど良いものか?
・他人から借りたものか?
・この場所が最適な置き場所か?
・物量が適当か?
・今後の研究成果に繋がりそうか?

自分にあった基準で整理を進め、手放すと決めたものは自分が納得する形で捨てるなり引き取り手を探すなりすれば良いのです。

捨てにくいもの(捨て方がわからない、手続きに時間がかかるなど)はいつまでにどうする予定かメモして貼り付けておきます。

2. 共用のモノと個人のモノを分ける

共用の場所を整理する前にやるのは、共用部分にはみ出している個人のモノを特定すること。

管理者側:
期限を決め、整理を促すアナウンスをします。
例「2週間以内に引き取るか、記名してください。残っているものはこちらで処分します」と告知する。管理者であっても勝手に処分してはいけません。

個人側:
個人スペースを整理し、共用部分においているものは引き取る。どうしても場所がなければいつまでそこで保管するのか、期限および記名を。必要に応じ管理者にスペースを増やして欲しいという希望を言っておく。

ラボ主宰者(PI):
どういうラボにしたいか、どこに注力したいかという考えに従ってスペースの配分を決める。

3. 共用品・共用スペースの整理は目的とゴール設定

整理の目的と目指すゴールを決め、必要なプランを立てます。

共用のもの、研究指導者の判断が必要なもの、今そこのラボにいない人のものを整理する際には、個人が責任を負わなくても良いように事前準備が必須です。勝手に捨てるのはトラブルの元です。

特に、ラボの紙類(実験ノート、実験データ、学会抄録、学術雑誌、書籍)はルールを決め周知しないと整理が進みません。管理方法が決まるまでは保留でも良い。ラボ主宰者とメンバーが納得するルールが決まるまでは、物量を調べたり、保管に必要なスペースを見積もるのに必要なリスト作成・データ集めや準備をします。

ステップ例:

Step 1. 保管物情報収集 (使用者の特定・物量把握・使用頻度把握)

Step 2. 整理候補品をリストアップ

Step 3. 整理の基準を確認(誰かに相談が必要ならそうする)

Step 4. 整理のスケジュール・レイアウトを決める

Step 5. 廃棄物の処理方法や一時保管場所の決定

Step6. 整理の実行

Step7. 残すものを保管場所に収め、ラベルを付ける


やるべきことをスモールステップに分ける。
いきなり全部やろうとしない。
一人でやろうとしない。
実験計画と同じく、目的がはっきりしていれば、どうすべきかが見えて来ます。

まとめ・掃除の前に整理を

ラボの整理は、整理すること自体が目的ではありません。

新人さんが最速で戦力になるラボ。あなたがいる間も、いなくなった後も継続して研究成果が挙げられるラボ。

そういうラボは、研究が滞らないような整理収納の仕組みがあります。

一方で、
1. 管理者にモノの整理収納についての知識がないために、問題点に気付かない。解決作がない。
2. メンバーが困っていても問題を放置。
3. なんとかしたい、という人に対しての無理解。
4. 整理・整頓・収納という、いわゆる”片付け”を仕事として認めない。

こういうラボでは過去のものが溜まり、いろいろな場面で研究の足を引っ張る存在となります。

今年の大掃除では是非、掃除の前に整理をしましょう。すぐに効果が出るのが整理のいいところ。整理した後に掃除すれば効率が上がり、掃除は短時間ですみます。
終わった後は大宴会をして盛り上がりましょう!


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ラボ整理研究室よりお知らせ

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