ウィズコロナの時代で研究所での働き方はどうなる?

研究所の職場は今

私の職場(研究所です)は4月中2週間ほど在宅勤務となっていましたが、週一回だけ、実験をやりに出勤することが許されていました。

在宅の間は、「時間を無駄に使わないようデータ解析や論文書きをする」「レビュー(他人の書いた論文をまとめて解説した論文)を書く」ということが推奨されていました。

ゴールデンウィーク後は通常出勤になり、一日中実験できる幸せを味わってます(じっとしているのが苦手なので)。

所内の変化としては、
1. オフィスでは座席の間隔を空け、窓をオープンにし、扇風機を回している
2. 話をするときはマスク着用
3. 食堂の席が間引きされ、向かい合った席に座らないよう、椅子が積み上げられている

前は留学生と一緒にご飯を食べてお喋りしたりお弁当のおかずを分けてもらっていたのですが、今は積まれた椅子を前に寂しく一人でランチ。椅子を積み上げる代わりにパンダのぬいぐるみでも乗せておいてほしいくらい殺風景です。

ラボはどんな状態かというと、実験室毎に入室の人数制限が今も続いています。クリーンベンチが3台ある部屋なのに、狭いので一度に入れるのは2人だけ(2020/6/27現在)。
ちょっと細胞培地をあたために、とか、細胞の様子を観察しにクリーンベンチの部屋入りたい・・・と思っても、2人が入っていたらどちらかが出てくるまで待っていなければならない。また、これまでは共用のサンダルや実験着だったのが、クリーンルーム入室の時は自分専用サンダルと白衣を着るというルールに。

不便と思ったのは最初だけ

”いつでも入れる”という意味での自由はなくなりましたが、時間の制約があると実験を(以前にもまして)計画的にやるようになったと感じています。特に、夕方5時で実験室が閉まるのでのんびりとはしていられない。実験の待ち時間で一息ついていると留学生や同僚が話しかけてくることもあったのですが、そういうことも半分くらいに減りました。

今までは切りのいいところまで実験進めて、解析まで終わらせよう・・・と考えると5:30PMや6:00PMまでラボに残っていることもありましたが、今は5:00までにできるところで終わりにする、という風に変わりました。

いくつか変化はありましたがこれに慣れてしまうと大変とも不便とも思わなくなっていることに気づきます。あまり余裕のない実験計画は立てなくなり、実験の段取りや時間管理について考えるきっかけになっているのです。