ウィズコロナの時代で研究所での働き方はどうなる?

危機への対応はまず整理から

先日、企業の経営者が考えていることがテレビで紹介されていました(2020年6月23日放送 NHKクローズアップ現代 ”ウィズコロナの会社革命”)。

例えば、

「”要るもの”と”要らないもの”を見極める」サイボウズ 青野慶久社長)

「ムダだと思ったものは削ぎ落とし”筋肉体質”になることが大事」(ローソン 竹増貞信社長)

やはり危機的状況に対応するのに一番適した方法は整理することなんですね。コストもかからず、最も簡単にでき、しかも確実に効果が上がります。

日本には1980年代より、トヨタ自動車に始まるジャスト・イン・タイム、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)やKAIZENという方法論があります。バブルが崩壊して利益が減ったことをきっかけにこの5S を導入し、成功したという会社もあり、危機に効果を発揮する手法なのです。
5Sは主に製造業で導入されている方法として有名ですが、東京医科歯科大学歯学部付属病院のように、10年も5S活動を続け、今では海外から見学にくるほどになっている医療現場の成功例もあります。

5Sは工場のもの、と先入観で考えずに、自分の職場で取り入れられるところはないかという目で調べて見るといいかと思います。今はまさに、5Sに限らず整理の方法論を学ぶいい機会です。

研究所でもやれることは色々あります

研究という仕事は効率をアップしたからといって成果に反映するとは限らない。効果を数値で表しにくい。だから整理整頓が進みにくいという面があります。

しかし整理整頓は研究者にとって重要な ”考える時間を増やす” 効果があり、また煮詰まったりやる気が出ないとき、うまくいかないときに気分転換にもなります。さらに、コミュニケーションが活発になる、快適さが増す、研究費の節約にもつながります。

研究所でも他の業種と同じく、ウィズ・コロナの時代に必要な行動は”整理”そして”整頓”です。研究所には様々な所に要らなくなったもの・使えなくなったものが眠っています。そうしたものを見直し、ただ場所を埋めているだけのものは捨て、必要なものは適切な場所に置く。これが未来の研究を活性化していく確実な方法なのです。

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