研究者の皆さん、研究費をムダに失うことがないようにするはどうしたらいいでしょうか。
研究活動自体、試行錯誤が必要なこと。ですから実験に伴う失敗や材料の購入費などは ”ムダ” にははいりません。しかし教育研修や指導によって防ぐことができるにもかかわらず、それをしないことによって生じる経費や時間のロスは ”ムダ” と呼んでもいいのではないでしょうか。
今回、学生・大学院生・企業研究所の若手社員やその指導をされる方に対し、お伝えしたい必須項目を4つあげます。
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研究所の職場で ”片付けない人” に上司が注意したとします。
注意して改善すればいいのですが、言っても聞いてくれない、という場合も結構あります。
言われた人にとって、上司のいうことは従うべきルールと捉えられていないのでしょう。もしかすると、「この方が便利なのになぜ反対するのか」くらいに思っているかもしれません。
誰かが個人的に言っても受け入れられない。
そこで全体に注意喚起したり厳しくチェックしたりすると、
「自分はちゃんとしてるのにどうして言われなきゃいけないの」と不満に思う。
「〇〇さんのせいで自分たちまで怒られた」と職場の雰囲気が悪くなってくる・・・。
これはどうしたらいいでしょうか。
ごっそりモノが溜まっている実験室。
天井まで棚があって変色したダンボール箱が詰まっている。
実験台の下にも雑多なものが突っ込まれたカゴが置かれている。
長いこと誰も使っていなさそうなモノが色々ある。
フリーザーが霜だらけ。
中身が何なのか、名前が書いてないチューブがしまってある。
上司や先輩が私物を共用棚に入れている。
使用頻度が低いのにストックが過剰でプラスチック製品は劣化。
培地は期限切れ。
試薬は使い物になるのかどうかわからない。
中が詰まりすぎていて引き出しが開かない。
開封してある同じ種類の瓶が複数あって、どっちから使ったらいいのかわからない。
使っていないものがスペースを塞いでいる。
何に使うのかわからないものもたくさんあり、いちいち聞かないとわからない。
自分の実験をしなきゃいけないし、忙しい。
上司は片付けに時間を割くことを理解してくれない。
(聞いて見たことはないが)
他の人の協力を頼むにも、上司の了解がいるが・・・
(そもそも上司がやるべきことで自分が言い出すことじゃない)
周りの人たちは気にならないのか、何も言わない。
どうにかしたいと思っているうちに時間が経つ。
気になるが手を出すと際限なく自分の時間が取られそう。
諦めの気持ちが勝つ。
後回しにするうち不便に慣れる。
自分があまり使わないものはどうでも良くなる。
自分が使うものだけは身の回りに集めて固めておくようになる。
気にしても仕方がないと思うようになる。
そして新しい人が入ってくる。
こういうラボで、働きたいですか?
あなたのラボで ”年末大掃除” は?
年末大掃除は、ラボの人たちの気持ちがリセットに向かう絶好の機会。
毎年決まったこと(前例のあること)だけやって済ませるのは勿体無い。
このチャンスを生かし、ラボをさらに使いやすく生まれ変わらせましょう。
“ラボが生まれ変わる最大のチャンス・大掃除の前にやるべき3つのこと” の続きを読む